こんにちは、こばんです!
学生の頃から昼食後の授業が眠くて眠くて、気付いた時には意識を手放してしまっている。
昼食後は耐え難い睡魔との闘い、そんな毎日を送っていました。
社会人になって看護師として働いてからも、身体を動かしている間は少し気が紛れるものの、それでも起きているのが辛くなるほどの睡魔に襲われる。
ストレッチをしたり、太ももをつねったり、眠気予防のツボを押してみたり、冷たい外気を浴びに行ったり。
色々な対策を試しましたが一瞬だけ目が覚めた気にはなりますが、眠気が取れることはありませんでした。
座学や座り仕事だと「眠いし、ちょっと寝よう」のレベルじゃなく「ハッ!今寝てた!?」みたいな日が多々ありました・・・
昼食時、休憩室に誰もいなかったら「1分でもいいから」と目を閉じて寝ていましたし
パソコンの前に座り、カルテを書いているときも、瞬きの合間に眠る技術を身につけていました。(多分周りに寝てることはバレてない)
午後眠くなるのはみんな同じだと思うけれど、明らかに自分だけ襲ってくる睡魔のレベルが違う
そんな気がしながらも仕方ないものだと諦めていました。
ですが、自分の健康に気を使うようになり、生活習慣やそれに伴う身体の反応を観察するようになってから、
血糖値スパイクが原因だなと確信しました。
昼食後、血糖値がジェットコースターみたいに急上昇・急降下することで、意識を失うレベルの睡魔が生じているのだと。
そこで、実際に血糖値の動きを見るために、血糖値測定を2週間してみました。
その測定結果も踏まえた上で、
血糖値スパイクはどのように起きるのか、どうしたら防げるのか、自分なりの対策について考えたことを記事に残したいと思います。
もし記事を参考にしていただけるのであれば注意して欲しいことがあります。
血糖値は、さまざまな要因によって変動します。
人によって、食事内容や時間、ストレス状況、睡眠状況、身体機能の個体差などは異なります。
あくまで、直近の僕の生活状況における反応を測定しているので、測定結果は誰にでも共通するものではありません。
特に、糖尿病の人や、血糖値等の異常を健診で指摘された方などは、主治医の指示に従うようにしてください。
糖尿病の内服治療をしている人が無理な糖質制限をして死に至ることも考えられます。ネット情報ではなく、主治医の言葉を信じましょう。
もちろん当記事は、看護師として専門的知識の裏付けはありますが、あくまで「僕個人」の血糖値の動きに基づいて考察しているので、参考程度に見ていただけると幸いです。
血糖値スパイクとは
スパイクは「とげ」を意味しており、上の画像のように食後の血糖値が急上昇と急降下を起こし、棘のように見えることから「血糖値スパイク」と呼ばれています。
特に、米やパンなどの炭水化物(糖質)を多く含む食事を摂ると、血糖値は一気に上昇します。
高血糖の状態は身体に良くありません。そのため血糖値を急いで下げるため大量に「インスリン」が分泌されます。すると今度は血糖値が一気に下降します。
その結果、眠くなるなどの症状が生じるのです。
血糖値スパイクは、健康の「敵」ですね。
ちなみに上の画像は、とある日の僕の血糖値の推移です。完全にスパイクしてますね・・・(白目)
血糖値とは?
文字どおり血糖値は、血液中の「糖=ブドウ糖(グルコース)」の値(血中濃度)を指します。
糖は色々な形で食べ物に含まれています。
調味料として使う砂糖は勿論ですが、米やパンなどの穀物類は糖質が多く含まれています。
それらは、まず口の中で唾液により分解されます。その後は食道・胃を通り、最終的に小腸で「ブドウ糖」という形にまで分解され、吸収され、血液中に取り込まれます。
その結果、血糖値が上昇します。
ちなみに、白米をよく噛むことで甘く感じるのは、白米に含まれる「デンプン」が、唾液に含まれる消化酵素により「麦芽糖」という糖質に変わるからです。
このように、血糖値は主に食事によって上昇するのです。
そして血糖値が上昇すると、膵臓(すいぞう)で「インスリン」というホルモンが作られ、血液中に分泌されます。
「インスリン」は、血液中のブドウ糖を取り込むよう細胞に働きかけ、その結果、ブドウ糖は肝臓や筋肉、脂肪などの組織に取り込まれ、蓄えられます。
このようにして血液中にあったブドウ糖が他の組織に移動し蓄えられることで、血液中のブドウ糖濃度が減少し、血糖値は下がります。
糖質は、身体にとって重要なエネルギーとなるため、有効的に使用できるよう、不必要な分を貯蔵するようにコントロールされています。
このようなメカニズムにより、血糖値は上下しているのです。
まあ、メカニズムは複雑で難しいのですが、、、例えると
現金が必要なとき、ATMを使って銀行口座から現金を引き出して使いますよね。
現金が「ブドウ糖」で、銀行口座が「肝臓などの臓器」で、ATMが「インスリンなどのホルモン」で、「血液」は財布といったところでしょうか。
すぐ使うときは「血液」という財布に入れておきますが、財布もパンパンになるので、不要なときは「肝臓」や「筋肉」という銀行口座に預けておきます。
運動の際はデビットカード機能を使って、銀行口座である「筋肉」から直接お金を使うこともあります。
そんな感じで、なんとなくイメージできたら良いと思います!
血糖値について、ざっくり理解したら、
次は、誰にでも血糖値スパイクは起きるのか、血糖値スパイクが起きたらどうなるのか、といったところが気になりますよね。
詳細な原因は後述しますが、食後の血糖値は主に「摂取する内容」「摂取の方法」「糖質の処理能力」などに大きく左右されます。
甘いお菓子やジュースばかり摂取し、人よりも多量の糖質を摂ればそれだけ血糖値は上がります。
同じ内容の食事を摂っていても、ゆっくり時間をかけてよく噛んで食べる人と、白米が美味しいからと流し込むように早食いする人とでは、消化吸収のペースは異なり、血糖値の動きも異なります。
また、老化や肥満、遺伝的要因などで膵臓(すいぞう)からインスリンを分泌する能力が弱くなり、分泌量が減ったり、分泌するタイミングが遅くなったり、インスリンの効き目が悪くなると、血糖値は細やかにコントロールできません。
このように様々な要因により、血糖値スパイクは引き起こされるのです。
当記事では食事以外の要因についても触れますが、血糖値上昇の90%は炭水化物によるものと言われているので、影響としては低いと思います。
食事、大事。
そして、本来なら緩やかに血糖値が上昇し下降するはずが、激しく乱高下を繰り返すと血管へのダメージは計り知れません。
血管へのダメージが積み重なると動脈硬化が引き起こされ、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなると考えられています。
また、血糖値の急降下で、倦怠感や気分不良、そして眠気が生じる可能性が高いです。
医学的には「低血糖」は、血糖値が50mg/dlを下回る状態なので、そこまで低下することは僕もなかったのですが
先ほどの画像のように血糖値スパイクが生じたときは、起きていられなかったですし、ソワソワするような嫌な感覚に陥りました。
このように血糖値スパイクが生じると、辛い症状が出現したり、糖尿病や他の生活習慣病にもつながる可能性があるので、
血糖値スパイクにならないような生活習慣を意識することが大切なのです。
血糖値スパイクの原因
ざっくりと血糖値スパイクの原因を説明しましたが、対策に移る前に、それぞれについてもう少し深掘りしていきたいと思います。
摂取する内容
糖質を摂取することで血糖値が上昇するため、食事内容には注意が必要です。
面倒だから、腹持ちがいいから、安いからと、3食とも炭水化物オンリーの食事にすると、血糖値は爆上がりします。
牛丼などの丼もの、ラーメンなどの麺類は、ファストフードとして人気ですし楽かもしれませんが、頻度は抑えたいですね・・・
また、炭水化物を摂るにしても、その種類も重要です。
そもそも「炭水化物」とは、消化できる「糖質」と消化できない「食物繊維」を含めた総称です。
誰もが知っている通り、食物繊維は生活習慣病の予防に重要な役割を果たしています。
野菜不足、すなわち食物繊維が不足すると心筋梗塞、脳卒中、癌といった生活習慣病を発症するリスクが高まるということは、様々な研究で示されています。
また糖尿病の予防に関しては、果物や野菜由来の食物繊維よりも、穀類由来の食物繊維との関連性が示されています。
つまり、野菜などをたくさん摂るのは勿論ですが、穀物類に関しても単純に米やパン、麺とひとくくりにせず、
白米よりも玄米、精白パンよりも全粒粉パン、ラーメンより蕎麦(挽きぐるみ、蕎麦粉の割合が高いもの)といった種類も重要なのです。
摂取する方法
食べた物は消化管を通過する中で、徐々に分解され吸収されていきます。
食べるスピードが早く、一度に多量の糖質を摂取すれば、その分早く通過して吸収されるため血糖値は上昇します。
また、よく噛めば噛むほど、満腹中枢が刺激されて過食を防げたり、食べたものが細かくすり潰され消化吸収への負担を減らせたりするなど、咀嚼回数も影響します。
他にも食べる順番も重要です。
米から先に食べるより、野菜などの食物繊維や肉・魚などのタンパク質を先に食べる方が、血糖値が上昇しにくいと言われています。
食が細い人や高齢者は野菜でお腹が膨れてしまっては必要な栄養を摂れない可能性もあるため、タンパク質から摂る方が良いと、最近は言われています。
先ほども貼った上の血糖値スパイクの画像、昼は玄米から食べ始め、夜は中華丼(炭水化物オンリー)を食べました。
どちらも激しい血糖値の動きをしているので、食べる内容も方法も大事だなと実感しています。
ちなみに僕が血糖測定に使用したのは、こちらの楽天で売っているセンサーです。
これを二の腕に装着して、スマホのアプリでかざすだけです。
糖質の処理能力
糖代謝の話を詳しくすればするほど専門的な内容になるため、だいぶ割愛して処理能力について解説します。
まず血糖値を下げるホルモンであるインスリンですが、老化や肥満、遺伝などの個人的な要因から分泌されにくくなったり、効きにくくなったりし、血糖コントロールが上手くいかず、血糖値スパイクを引き起こすと言われています。
また運動習慣も関連しています。運動時には筋肉がブドウ糖をエネルギーとして使うため、運動不足になると体内のブドウ糖が十分に消費されなくなり、結果的に血糖コントロールに影響すると考えられています。
また、ストレスも要因となります。ストレスを受けると交感神経が活発になり、ドキドキと心拍数が上がるなど身体は興奮状態になるのですが、これらはストレスホルモンが影響しています。
このストレスホルモンは血糖値を上昇させる作用があるため、ストレス過多な生活は血糖コントロールに影響し、血糖値スパイクの要因になると考えられています。
最後に、睡眠不足も影響します。
睡眠不足や生活リズムの乱れは、ストレスホルモンの分泌を増加させ血糖値の上昇を招いたり、インスリンの効き目を悪くしたり、食欲旺盛となり過食につながったりと、血糖コントロールに悪影響を及ぼすと言われています。
と、ここまで解説したように「炭水化物中心の食生活」「早食い」「運動不足」「血縁者に糖尿病の人がいる」など血糖値スパイクを引き起こす要因は多岐に渡るため、
この辺りを踏まえた対策を考えていきたいと思います!
予防のための食習慣
まず食事についてですが、食事の内容と方法が重要となります。
まず内容ですが、低GI食品を選択することが大切です。
低GIという言葉を一度は耳にしたことがあると思いますが、GIは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、食後血糖値の上昇度を示す指標です。
食品ごとに、GI値が70以上で高GI食品、56〜69で中GI食品、55以下で低GI食品といった形で分類されています。
低GI食品 | |
穀物類 | 玄米(55)、そば(54)、全粒粉パン(50) |
果物類 | バナナ(51)、りんご(37)、オレンジ(31) |
野菜・芋類 | トマト(28)、きゅうり(23)、ブロッコリー(25)、さつまいも(51) |
卵・乳製品・大豆製品 | 卵(30)、牛乳(25)、無糖ヨーグルト(25)、豆腐(42)、大豆(30) |
お菓子類 | ゼリー(46)、プリン(52)、ココア(47) |
高GI食品 | |
穀物類 | 白米(88)、食パン(95)、うどん(85)、パスタ(65) |
果物類 | パイナップル(65)、桃の缶詰(63) |
野菜・芋類 | にんじん(80)、かぼちゃ(65)、じゃがいも(90)、山芋(75)、フライドポテト(85) |
卵・乳製品・大豆製品 | アイスクリーム(65)、練乳(82) |
お菓子類 | チョコレート(91)、ドーナツ(86)、はちみつ(75) |
あくまで一例ですが、少しでもGI値が低い食品を選ぶ意識が大事です。
マクドナルドで、フライドポテトに、ハンバーガー、甘いジュースを飲んだら、血糖値は爆上がりですね。美味しいですけど・・
次に方法について解説します。
先ほども記載しましたが、野菜・タンパク質から食べ始めましょう。
血糖測定期間中に、試しに玄米から食べてみましたが、食後2時間ほど経ったら血糖値スパイクで意識が飛びました。
野菜から食べようって言うけど、正直そんなに影響ないんじゃない?って思っていたので、びっくりです。
日によってはお弁当に野菜が入っていない、とかあるかもしれません。
その時は、食物繊維のサプリメントを使用してみるのも一つです。
試しに、僕も「難消化性デキストリン」の粉末サプリを摂ってみましたが効果ありでした!
また、朝食を抜いて、昼にガッツリと炭水化物を取るのも血糖値が上昇しやすく危険です。
これは、朝に腸活のために、納豆と卵とキムチを混ぜたものを食べ、それにヨーグルトと蜂蜜を摂った日の血糖値ですが、
昼は玄米と鮭と味噌汁と漬物という、健康的な食事にしていましたが、食後血糖値が200近くまで上昇しました。
朝に摂った糖質がヨーグルトにかけた蜂蜜少量だけだったので、昼食時に急に糖質が身体の中に入ってきたので、一気に上昇したのだと考えています。
朝食抜く人は多いですし、オートファジーなどの効果も考えると一概には言えませんが、血糖値スパイクが起きやすい人は食事を1食抜くことも要因となるようです。
予防のための運動習慣
運動が健康にとって効果があることは、誰もが知っていることだと思います。
運動の効果については、ここでは多くは触れませんが、運動習慣がない人は血糖値スパイクになりやすいのは間違い無いですし、こまめな運動を取り入れることが大事です。
特にやせ型の人でも血糖値スパイクが起こりやすいことには注意が必要です。
やせ型の人は筋肉量も少ないことが多いため、糖質をエネルギーに変える能力が低い方がいます。そういった方が早食いや大食いといった食生活になると血糖値スパイクを引き起こす可能性があります。
僕はやせ型で、早食いの癖があるし、糖尿病の家族がいるので、血糖値スパイクの要因しかないです・・・
運動という点では、食直後の軽い運動も、血糖値スパイクの予防に効果があると言われています。
玄米をお弁当に入れたり、野菜をたくさん入れたり、食物繊維のサプリを使ったり、ということが難しい方もいると思います。お金もかかりますし。
そういった方は、食後に10-20程度散歩したり、外に出れない場合はスクワットをしたり、といった運動をすることで血糖値の上昇を抑えられるという研究結果もあります。
これは食べた後のできるだけ早い時間が良いです。
食後30分頃から血糖値が上がり始め、2時間頃にはインスリンが分泌されて血糖値が下がった状態になるため、食後30分以内に運動をすることをオススメします。
ストレス管理・十分な睡眠
ここから先は、血糖値スパイクの予防に直接的には関係しませんが、悪影響を及ぼす可能性があるため、意識しておくと良いと思います。
ストレスホルモンによる血糖値上昇については解説した通りで、過度なストレスを身体が受けることで、血糖値コントロールのバランスが崩れる可能性があります。
ストレス過多な生活を送っている人は、ストレス発散やリラックスできる方法を身につけておくことが大切です。
また睡眠不足もストレスに直結するので、睡眠時間の確保や質の高い睡眠を取るよう意識することが大切です。
僕は次のことに気をつけて、睡眠の質を高められるように取り組んでいます!
・6:00〜8:30に太陽光を浴びる
・腸内環境を整える
・カフェインは14時以降摂らない
・就寝90分前からブルーライト見ない
・寝る前にストレッチ
・瞑想(腹式呼吸)
・夏場の寝室の冷房20度
・部屋は真っ暗
・仰向けで寝る
元々、寝つきが悪かったのですが、これらに取り組んでからは、すぐ寝れるようになりました!
まとめ
結構細かい内容になってしまいましたが、血糖値スパイクとその付き合い方について、僕の実体験をもとに記事にしました。
正直、まだ完全にコントロールできるようになったわけではないですし、食べるものによっては血糖値スパイクを起こして、昼から眠くてたまらない日を過ごすこともあります。
でも、対策をいくつか知っていることで、それらを組み合わせて対処することができるし、今後も自分の身体の反応を見ながら、検証あるのみかと思っています。
血糖値スパイクを制して、午後のパフォーマンス低下を防ぎつつ、健康な身体を手にいれていきたいと思います!