こんにちは、こばんです!
会社の健康診断で血圧が高いと指摘されたことがある人、多いのではないでしょうか?
自覚症状がないことから、サイレントキラー(沈黙の殺人者)とも呼ばれる高血圧。
指摘されて「気をつけないと」と思いながらも、何も症状がないから放置しているという人は少なくないと思います。
ですが高血圧は脳卒中や心筋梗塞などの心疾患を引き起こす非常に怖い病気なのです。
本記事では、脳卒中専門病棟で働いていた経験を生かし、高血圧が招く脳卒中の恐ろしさについて実例を交えて説明したいと思います。
高血圧とは?
血圧が140/90より高いと高血圧と診断されます。緊張など測定時の環境で値が変わることから2種類の基準が設けられています。
高血圧と診断された場合、必要によっては「降圧薬」という血圧を下げる薬の治療が始まります。
また最近では正常血圧(120/80)以上でも生活習慣の改善が必須と言われています。
日本における高血圧の現状
日本においては、人口の約3割にあたる4300万人が高血圧だと言われています。
なんと3人に1人が高血圧なのです。
治療が十分行えているのは1200万人だけ。
残りの3100万人は
- 治療が十分でない
- 治療を行えていない
- そもそも自分が高血圧だと知らない
このような現状にあります。
OMRONホームページより引用
高血圧が招く脳卒中のリスク
高血圧が招く病気は多岐にわたりますが、その中でも特に恐ろしいのが脳卒中です。
最近の研究によって、正常血圧である120/80を超えるにつれて脳卒中のリスクが上がることが分かっています。
この脳卒中という病気は、なにも高齢者に限った話ではありません。
実際に僕が脳卒中専門病棟で働いていた時も、30代~50代と比較的若い世代の脳卒中患者を沢山見てきました。
その多くが高血圧と以前より診断されていたり、健診で注意を受けていながら、治療をしていない人たちでした。
脳卒中とは
脳卒中という名前は聞いたことがありますか?
脳卒中とは脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の3つの総称であり、頭の中の血管になんらかの障害が生じることで起きる病気です。
脳内の血管が詰まることで血液が流れなくなる脳梗塞、血管が破れることで出血が生じる脳出血、出血がくも膜の内側で生じるくも膜下出血の3つがあります。
脳卒中の症状
脳卒中は何の前触れもなく、ある日突然発症します。
患者本人も家族も、昨日まで普段と変わらなかったのにと口を揃えて言います。
症状としては以下のものが代表的です。
- しびれ
- 手足に力が入らない(麻痺)
- 呂律が回らない
- 言葉が出にくい
- 目が見えない、二重に見える
- めまい・ふらつき
- 意識を失う
- 激しい頭痛
1ヶ月ほどの入院治療では、手術や点滴治療、薬の服用、再発予防の指導やリハビリを受けることになります。
脳卒中では、治療によって症状が無くなることはありません。
生活に支障が出るほどの後遺症が残る人も多いです。
下の記事では脳卒中の症状を分かりやすく解説していますので、参考にしてください!
脳卒中の後遺症
後遺症は長期のリハビリが必要となり、自宅に帰れるまで半年以上かかる場合もあります。
なんとか生活を送れるようになったとしても、半身マヒや言葉がスムーズに出ない、持続する痺れが残る人も少なくありません。
SCU看護師が思うこと
僕自身が脳卒中専門病棟で働いて感じたこと
それは「脳卒中の患者がこんなに多いのか」という驚きです。
昼夜問わず、毎日のように運ばれてくる脳卒中患者。
高齢になるほどリスクが高いため、65歳を超える高齢の患者さんが多いのは事実です。
しかし、バリバリ仕事をしている現役世代の方や経営者の方もたくさん見てきました。
幸い、後遺症がなく退院できる人もいますが、そうじゃない人もいます。
脳卒中は治らない病気です。
後遺症を負って生活を送る人生を後悔したいですか?
自分の血圧が高い自覚があるなら、そのリスクを知っておく必要があります。
最後に
本記事では、少しでも一般の方に分かりやすく、伝わりやすく書いたつもりです。
分かりにくい部分がありましたら、コメントいただけると幸いです。
医療者の方、拙い文章で申し訳ございません。訂正がございましたらご指摘ください。
本記事を読んで脳卒中が恐ろしいと感じてくださった方
何か一つでも良いので生活習慣の改善を心がけて欲しいです。